Monthly Essay オーイ! 絵と文:香泉

〜その17〜
2013年12月16日



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香泉の旅物語「ゼロの細道」

chapter-1 惑星の輝き
chapter-2 青い故郷の風
chapter-3 深海の闇より
chapter-4 親愛なる君へ
chapter-5 エヴァーラスト
chapter-6 スピリッツ


天道様、今年の地上は繰り返し寒波がやって来そうです。
おかげですっかり冷たい冬になりましたが、雪国ではないこの辺りのこと、外を歩けば足元にはまだまだ可愛らしさが残されています。

枯草の隙間からちらちら顔を出している緑の芝草に、木の実や枝先の切れっ端、そしてその間を転がる雑多な落ち葉に ―

色も形もばらばらの枯れた葉っぱが、カラコロカラコロ転がっては交じり合っていきます。
その音も様子も実に楽しげで、じき土に帰るだろう枯葉と思って眺めてみても、やっぱり可愛らしい落ち葉達です。

枚の葉っぱにもしも感情や記憶があるのなら、木の葉として過ごした頃の日差しや風の匂いを、あるいは朝露や夜の冷たさをどれほど懐かしむことでしょうか。
もっとも枯葉達が、揃って瑞々しい時代に思いを馳せていたりなどしたら、秋から冬へと向かう時期、地上には切なさが充満してしまうかもしれません。
私達人間にとってもその影響は避けられないはずです。

もやお天道様、秋を迎えた頃からこの季節にふと捕らわれてしまう切なさが、これら葉っぱ達の思いを多少なりとも共有してしまったせいだ…なんてことを誰が真に受けるでしょうか。
もちろん枯れた葉の感情の有無について、私が知る由もないのですが。

ただ多くの落ち葉が、青葉の瑞々しい頃のエネルギーを留めたまま、綺麗さっぱり土に帰ってゆくように思えたりもするのです。
落ち葉の道を踏みしめたときの空気がとても爽やかで、たとえアスファルトの上でさえ、足元から生気が湧いてくる感じがしますから ― ええ、土ならなおのこと。

◆木漏れ日に 転がる落ち葉も ひと休み カラコロカラと 靴に戯れ
 

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