「プハー、ああ、うまい。いやあ、仕事の後の一服は、こたえられない味がするね。気分が開放されるって言うか、働き盛りの営業課長として、男の充実感を噛みしめるひとときだよ、ほんと。
なに、ちょっと吸いすぎじゃないかって? ほっといてよ、自分の体は自分で管理します」




「だけど、近頃は嫌煙権だかなんだか知らないが、うるさい世の中になっちゃったなあ。たまに喫茶店やレストランでタバコを吸っても、露骨にイヤな顔をする客がいるもんな。そんな、目くじら立てることもないでしょう、お嬢さん。
え、間接喫煙の害? 大丈夫だって。私なんか高校生の頃から吸い続けているけど、これこのとおり健康そのもの。ほら、ピンピンしてます」




「なあに、私だって家族のいる立派な一家のあるじ。こう見えても、健康には気を付けてるんだ。一年に一度は、会社の健康診断も受けてます。喫煙の害についてだって、女房に言われなくともちゃんと知識はあるんです。
え、これまでいったい何本のタバコを吸ったかって? そんなの、いちいち数えてるはずないでしょ、あなた。ところで、この床に敷き詰められた丸太のようなものは、いったい何なんだ? なんだか紙が巻いてあるようだが・・・。わおーっ!」