「うわあ大変だ、ズボンのベルトが締まらなくなっちゃった。どうしよう。近頃ちょっときついとは思っていたけど、とうとうこの日がやって来たのか。
食べ過ぎちゃったのかなあ、やっぱり。先月までのダイエットの反動で、ここひと月くらいは手当たり次第に食ってたもんなあ。なんたって、お昼のデザートがラーメン大盛りだったから・・・。怖いよね、リバウンドって」



「うーん、やっぱり先月より5キロも増えてる。怖くて、しばらく体重計にも乗ってなかったけど、開けてびっくりだねこりゃ。
しかし、女房にはやせろって言ってある手前、僕の体重が増えたことがばれたら、まずいことになる。トホホ、またダイエットしなけりゃならないのか。あ〜あ、いやだ。終わりのないエレベーターだね、これって」




「いけない、今日は午後から部長のお供をして、お得意先を回るんだった。まずいなあ。このズボンとベルトのままじゃ、部長に大目玉をくっちまう。
そうだ、いまから電話して女房に大至急、別のズボンを届けてもらおうかな。待てよ。でも、そうすると僕のお腹のことが、彼女にばれてしまう。ああ、こまった。
ええい、大きく息を吐いて思い切りお腹を引っ込めれば、なんとかこのファスナーが上に・・・。フウーッ、もう少しなんだけどな。フウーッ、ああ苦しい。フウーッ、ビリビリビリ、あっ!」