「ヒック、まだまだ大丈夫。おねえさーん、チューハイもう一杯。あ、それから塩辛を一つね。なに、もうそろそろお開きにしよう? なにを言ってるんだよ、お前は。
だいたい、今日は給料日でしょ。今日飲まなかったらいつ飲むんだよ。ん、どうせ銀行振り込みで、女房に財布の紐を握られてる? だからお前はだめだっつーの。誰のお陰で、お給料が入ってくると思ってるんだ。そうガツンと言ってやれよ、ガツンと」




「さあ、もう一軒いくぞ・・・。あれっ、振り向いたら誰もいなくなっちゃった。しょうがない奴らだな、まったく。どいつもこいつも弱いのばっかりで、情けないよホント。
飲むときは正体なくすまで徹底的に飲む、それが学生時代からのオレの飲み方なんだ。いまさらやめられますか、これが。なに、もう若くはないからお酒はほどほどに? 誰だい、そんなこと言ってんのは。あっ、この犬、ズボンにオシッコかけやがった!」




「ウィ〜〜ッ、ここはどこだい。なんだか、駅からだんだん遠ざかってるような気もするな。おうちがだんだん遠くなる〜ってね。ようし、あの角の赤提灯で、もう一杯だけやって帰ろうかな。おっとと、お土産の折り詰めを落としちゃ大変。
うわっ、なんだいこの×印は。なに、この先ストップ? 道路工事のガードマンかい、君は。え、そうじゃない? 私の名前はドクター・・・。ドクターストップってこと、これ?」